黒子の黒い腹のうち

ひいた男、ムカつく女。

面倒なバツイチ男⑷「黒子ちゃん」はプライベートのメールだけ

kuroikuroko.hatenablog.com

 

後日、会社でのM氏はと言うと、普通に私を「黒井さん」と呼んだ。

 

エレベーターや廊下で2人きりになろうと、決して「黒子ちゃん」とは呼ばなかった。

 

もしかしてメールだけ・・・?

 

それ気持ち悪いな。

 

あの飲み会を機に、会社でも「黒子ちゃん」と呼んできたのなら、すかさず「黒井です」と突っ込んでやろうと思っていたのに。

 

「黒子ちゃんと呼ぶな」と伝えるタイミングが分からなくなってしまった。

 

 

後日、プロジェクトの関係で、ほとんどの部員が子会社に長期出張することになった。

 

当然M氏も入っている。

 

私は事務派遣なので、現場ー出張先間の連絡係となった。

 

誰が逆出張で帰ってくるとか、現場から出張先に道具を送って欲しいとか、そんな連絡を受けるだけのポジションだった。

 

環境など、現場の様子を少し教えてくれる人もいたので、私も「こちらはこんな様子ですよ」とメールを返すこともあった。

 

 

ある時、M氏から私のスマホにメールが届いた。

 

出張先の環境や状況報告と合わせて、資材を送って欲しいとのことだった。

仕事以外のプライベートなことも記載されており、こちらはこうですよ、そちらはどうですか、というような内容でもあった。

 

そのメールでは「黒子ちゃん」呼びだった。

 

なんで会社メアドじゃなくてスマホ宛なの?

仕事の話でしょ?

 

だいたい個人のスマホなんて仕事中すぐに見るわけではない。

 

M氏は完全に公私混同している。

 

私はスマホではなく、PCの会社メアドから返信した。

 

するとM氏から会社メアドに返信があった。

「黒井さん」呼びだった。

 

まぁ当然と言えば当然。

会社の端末というのはなんでも監視されており、履歴が残るものだ。

 

だがこれではっきりした。

 

やはりプライベートのメールでだけ「黒子ちゃん」と呼ぶようだ。

 

はっきり言って気持ちが悪かった。

 

メールというのは変な言い方をすると2人の世界だ。

 

私とのメールを勝手に楽しんでないか?

 

一度、下の名前で呼ばないで欲しいとはっきり言うべきだが、M氏には大変お世話になっており、且つとても繊細な人だったので、どう言えば傷つけずに伝えらえるか考えているうちに結局伝えることができなかった。

 

お世話になっていて感謝していることと、名前で呼ばれることが不快なのは別の話だと、しっかり区別することができなかった。

 

その後も何度か同じように、プライベートと仕事を織り交ぜたような連絡がスマホ宛に届き、その度に私は会社メアドから返信していた。

 

 

つづく