コスプレに走ったフミ子(6)mixi問題①
当時フミ子はmixiにハマっていた。
顔を公開し、コスプレした自撮りやプリクラを頻繁にアップしていた。
個人情報丸出し。
さすがフミ子。危ないことする子だなと思っていた。
今は知らないが当時のmixiは当サイトのように文中に画像を自由に埋め込めるものではなく、1記事につき1画像をトップ画面に掲載できるだけだった。
秋葉原で涼宮ハルヒのコスプレをしたフミ子と2ショットのプリクラを撮った私。
まさかmixiに載せないよな・・・?
ものすごく嫌な予感がしていた。
幾ら何でもさすがに一言断ってくるだろう。
いやしかし。
友人の前で彼氏のメール返信ばかりして一言もなしに電話にも平気で出る女だ。
顔写真をネットにあげるなんて個人情報に関わることだから相手に一言断るべきという気遣いをフミ子がするだろうか。
しなさそうだ。
あらかじめ釘を刺しておこうと思ったがなんて言おうか。
どんな言い方をしても嫌な言い方になる。
「それmixiに載せないでね」
ソフトな言い方が思いつかなかったのでひとまず当日は何も言わなかった。
しかしこれが大間違いだった。
秋葉原に行った翌日、早速フミ子はmixiを更新し、私との2ショットプリクラを掲載していた。
最悪。
だから一言断れよ!!!!!
私はすぐさまフミ子に連絡した。
黒子「あのプリクラ載せたんだね・・・ネットに顔写真載せられるのは抵抗あるし一言断って欲しかったんだけど」
フミ子「うん載せたよ。ごめんね」
嫌だということは伝わったので、これで画像を消してくれるかと思いきやそのままだった。
いつまでたってもそのままだった。
そしてもっと嫌なことに、そのブログに対してフミ子のマイミクたちがこぞってコメントを残していた。
「お隣に写っているのはお友達?」
「かわいいね、今度一緒にコスプレしては?」
お友達も含めて機会があれば一緒に遊びましょうのようなニュアンスのコメントまで上がっていた。
そしてフミ子のマイミクが私のページにまで足跡を残していた。
冗談じゃない。
人の趣味やコスプレ自体を否定はしないが私はそちらの世界に興味はない。
ネットに顔出しするのはもちろん嫌だったが、こういうのも大迷惑だった。
私もmixiをやっていたが、気の合う友人数名とだけ楽しくのんびりやりたかったのだ。
ともだち100人欲しかったのではない。
不特定多数の知らない人たちとの交流を望んでいたのではない。
フミ子もマイミクにはいたが正直いうとマイミクにしたくなかった。
申請してきた以上は拒否できなかったので仕方なくマイミクにしただけだ。
フミ子のように個人情報丸出しの人とマイミクになることで、そこからよく知りもしない人たちと気を遣って繋がらなくちゃいけなくなったら嫌だなとも思っていた。
現に秋葉原に一緒に行ったタクト君(フミ子がmixiで再会した幼稚園の同窓生)も早速マイミク申請してきており、これも断ることができずに許可するしかなかった。