コスプレに走ったフミ子(5)秋葉原
フミ子は高校生の頃にコスプレに興味を持ち出した。
なんでも、可愛い衣装を着るのが楽しいし一番のストレス解消になるのだそうだ。
そんなフミ子とプリクラを撮るときは私もサト子もコスプレに付き合う事が増えた。
当時はゲーセン内で貸し出していた衣装を着て撮影していただけだったが、後に自分で衣装を用意するほどフミ子はコスプレにはまっていく。
関東でフミ子と会った時の続編。
前回は横浜でフミ子に散々振り回されたが、翌日はコスプレ好きなフミ子が秋葉原に行きたがったので付き合うことになった。
私も行った事はなかった。
しかし。
直前になってフミ子がもう1人増えると言い出した。
誰かというと、mixiで再会した幼稚園の同窓生の男の子。
タクト君(仮)という。
そのとき彼は千葉在住だったので、せっかくだから会おうということになったらしい。
再会とはいえ幼稚園以来なのでフミ子とタクト君はほぼ初対面に近い状態となる。
つーかそういうのは先に私に断ってからにしろよ。
知らない男といきなり会うのって抵抗あるんだぞ。
まぁ実際はそこまで拒否することでもなかったので3人で会うこととなった。
先にフミ子と私とで待ち合わせをし、その後現地でタクト君と落ち合うことになっていたのだが、
土地勘のない場所でのフミ子との待ち合わせは
本っっっっっっっっっっっっ当に手がかかってイライラする。
駅に着いたと連絡が来たのでどこにいるのかを聞くと、
フミ子「ホームだよ」
もっとどの辺とか周囲に何があるとか言え。
黒子「じゃあ改札出たら何口から出たか教えて」
フミ子「もう出たよ」
歯?
黒子「何口から出たの?どこにいるの?」
フミ子「ホームだよ」
歯?
黒子「改札出たんでしょ?それともまだ出てないの?」
フミ子「ちがうよ」
歯?
だから何がちがうんだよ。つーか自分の状況を伝える努力をしやがれ!
結論から言うとフミ子は改札を出て駅構内にいた。
フミ子は駅内全部をホームと言うらしい。
それにしてもこの広い構内で「駅内だよ」だけでオマエを見つけられると思ってんのか。
昨日に引き続き私はまずこれだけでだいぶ労力を使った。
その後2人で秋葉原へ向かい、タクト君と合流。
しかしフミ子。
相変わらずケータイばかり気にして彼氏と連絡とってばかり。
終始かなり失礼な態度だった。
ちなみに前回の彼氏とは別の彼氏。
フミ子の態度は前回と全く変わっておらず、彼氏とのメールのやり取りを実況報告してくる。
「彼氏が○○って(言ってる)」
「さっきのはこう返信したんだけど、そしたら彼氏がこう言ってきた」
「で、なんて返そうかな。こうでいいかな」
「もう!こんなこと言ってきたんだけど!」
「今から3人で何処行くよって言ったんだけど、彼氏が○○だって」
だから知らねぇよ。
つーかことごとくオマエが付き合う男はものすごく自己中で非常識だな。
彼女が誰かと会ってるの知ってるなら連絡は遠慮しろ?
そしてフミ子の彼氏話のうちほとんどがグチばかり。
おかげでタクト君はずっと蚊帳の外。
私から話題提供もできない。
気を遣ってタクト君に話を振ってもフミ子がすぐに彼氏話に戻してしまう。
KYフミ子(死語)。
フミ子にこの失礼極まりない状況を気づかせたかったので、
黒子「ごめんねタクト君、こんなガールズトークばっかりして。分からないよね」
と、少しフミ子に嫌味を込めて言ってみたのだが
フミ子「あはっ(笑)。でね、彼氏がこの前こんなこと言っててー・・・あ、メール返ってきた」
おかまいなしフミ子。
フミ子よ。
オマエが会う約束して千葉から出てきてもらったんだからオマエが中心になって話題づくりしろ?
ほぼ初対面の相手を放ったらかしにしている失礼な現実に気づけ。
プリクラが撮りたいというので3人で撮った。
フミ子と私だけで撮ったものもある。
私はコスプレはしていない。
その後浅草へ移動し、相変わらずフミ子の彼氏話とメールの実況報告は続き、浅草で居酒屋に入ってお酒が入ったちょっとめんどくさいフミ子を相手にした後に解散となった。
この秋葉原で撮ったプリクラ。
後に大波乱を巻き起こす。