黒子の黒い腹のうち

ひいた男、ムカつく女。

お嬢サト子の裏切り(26)黒子の返信と当時の不幸。

kuroikuroko.hatenablog.com

 

数ヶ月ぶりにようやくサト子から連絡がきたが、私が知りたいことは何1つ書かれていなかった。

 

またもや悶々としつつ、しかしまたまた余計な良心が働き、私は気持ちをぶつけるべく言葉を選びながら長文で返信した。

 

当時、私が抱えていた問題はサト子のことだけでなく、仕事、家族、恋愛、すべてを一度に失いそうな時だった。

 

ここにサト子が入ると友人もなくすことになる。

 

厄年かと思ったがカスってもいなかった。

 

 

 

「サト子へ。

 

サト子には関係ないかもしれないけど私も抱えている問題は1つじゃないよ。

 

以前からサト子に話してたけど、家族間は過去最悪で、今は同じ家に住んでいてももう数ヶ月も誰とも口を聞いてない。

 

派遣会社にも契約期間を騙されて今月職を失うし、職場の社員さんには何か誤解されて嫌われたみたいだし、彼氏との別れも真剣に考え始めた矢先、サト子の旦那さんからメールをもらいました。

 

正直いうと、サト子にも見放されたのかと思って本当にショックでした。

 

サト子の”バタバタしてた”、”忙しかった”の中に、私のことはいつも入ってないよね。

 

式がキャンセルになったっていう連絡は珍しく電話であったけど、そのあとLINEしてもメールしても音沙汰なかったし、結婚報告同様また事後報告(結婚式終わったよって)するつもりだったのなら、私はそこまで穏やかではいられないよ。

 

式の一週間前に旦那さんからメールをもらいました。

 

度重なるひどい話に心中穏やかではいられなかったけど、どんな理由があっても一生に一度の結婚式だけは幸せな気持ちで過ごしてもらわなければならないと思って耐えました。

 

会ったこともない男性から突然メールで自撮りの動画を送ってくれと言われたこと、

サト子は本当に優しい子で悪気があったわけではないはず・式が終わるまで温かく見守ってくれと言われたこと、

式が終わって一週間以上経つけどサト子がナーバスで話ができないと言われたこと、

どれも悪気のない奥さん思いの旦那さんの気遣いだと分かっていたけど、10年以上も付き合いのある友人に騙されたかもしれないのに、どれも大変勝手な言い分としか受け取れませんでした。

 

今サト子が別の問題を抱えているのだとしても、じゃあそれが落ち着くまで待ちますなんて悪いけど言える余裕はない。

 

少なくとも何週間、何ヶ月はもう待てない。もう何ヶ月も待ったから。

 

私は今回すごく傷付いたけど、それでも精一杯気を遣いました。

 

サト子も気を遣ってくれませんか。 」

 

 

 

めちゃくちゃ怒っていたが、だいぶ優しく言ったと思う。

 

サト子の配慮のない行動のおかげでどんなに傷付いたことか。

それでも式の邪魔をしないように我慢してずっと待っていた。

 

他にも最低最悪の悩みを抱えていたけど、友達だけは失くしたくない。

 

今度はサト子が私に気を遣ってくれ。

 

ちゃんと理解した上で謝罪してくれ。

 

 

 

 

 

 

ところが。

 

数分後に届いたメールはサト子ではなくダンナの木田からだった。