黒子の黒い腹のうち

ひいた男、ムカつく女。

お嬢サト子の裏切り(15)サト子の恋愛事情

kuroikuroko.hatenablog.com

 

高校卒業後、サト子とフミ子は疎遠となり、私はそれぞれと連絡をとっていた。

 

サト子は服飾系の短大へ進学。

フミ子は教員育成の専門学校へ進学。

 

フミ子は実は出会った頃から多少の心配はしていたのだが、優柔不断・断れない・人に流される・男に束縛されやすいタイプだったため、そのうち信じられないくらい人が変わり(ちょっと精神的におかしくなった)、彼女にも結構失礼なことをされ続けたため私はフミ子を切った。

 

それはまた別の話として記事にあげようと思う。

 

 

 

サト子はというと、年に1〜2回会うか会わないかの関係になった。

 

サト子は穏やかになったが、聞いている感じでは相変わらず男を追いかけ回している印象だった。

 

新しい彼氏ができたという話になる度にどこで知り合ったのかという話になるが、サト子は決まって

 

「紹介で・・・」

 

と目を反らしながら言う。

 

要するに合コンだ。

よく分からないが「合コン」とは言いたくないらしい。

 

聞く限りではやはり高校卒業後も色んな人に「紹介して欲しい」だの「合コン開いて欲しい」だのお願いしていたようだ。

 

 

 

 

どういう経緯か詳細は知らないが、サト子は服飾系の学校を出た後に医療事務の資格を取って病院勤務を続け、そのうちまた別の医療関係の資格を取って別施設へ転職したらしい。

 

医療一家の末娘だからか、もともとはやはり医療関係に携わりたかったようだ。

 

故にサト子の付き合う男は皆医療関係者がほとんどだった。

 

高校の時からそうだったが、サト子の2人の姉が男関係でも世話をやいてきたそうで、姉の紹介等もあり、当時からサト子は医学生や医者の卵との縁が多数あった。

 

そのためサト子は男が切れなかった。

 

久々に会って「その後彼氏とはどう?」と聞くと、

 

サト子「・・・どの人のことかな?」

 

黒子「歯科大の学生だっけ?」

 

サト子「あー・・それは多分2人前の彼氏かな」

 

なんて返答にはもう驚かなかった。

 

 

 

20代半ば。

ある医者の彼氏とは長く続き、彼が結婚を意識しているのは明らかだったのだが、どうもサト子は乗り気ではなかった。

 

彼はサト子を母親に紹介したかったらしく、そのうち年末年始の家族旅行にも招待されたそうだがサト子は嫌がっていた。

 

サト子は度々「働きたくなーい」と言っていた。

結婚して働かなくてもいい生活を送りたいらしかった。

 

医者の彼氏となんで結婚しないのかなと思っていたら、いつの間にか別れていた。

 

その年のクリスマス直前に急に「この人とクリスマスを過ごすのは嫌だな」と思って即別れたらしい。

 

本当に無駄な時間を過ごしたとまで言っていた。

 

どうもこの彼は病院内で評判が良くなかったらしく、サト子曰く「絶対出世しない」とのことだった。

 

そこもちゃっかり見ているあたりサト子の狡猾さを改めて垣間見た気がした。

 

 

それ以降、サト子は初めて男が切れた。

 

久々に会っても「今付き合っている人はいない」と言うし、私も「サト子に彼氏がいないなんて珍しいね」なんてよく言っていた。

 

サト子は「ホントにいないんだよね」と言っていた。

 

もともと年に1〜2回しか会わない仲だったので、そのまま月日はあっという間に流れ、気がつけばそれから3年ほど経過していた。