お嬢サト子の裏切り(11)サト子の急な告白
ある夏の日。
サト子とフミ子といつも通り3人で空き教室で駄弁っていると、サト子がなんの前触れもなく急に目に涙を浮かべながら語り出した。
サト子「私、精神的な持病があって、家族以外の誰にも話したことがなくて・・・
でも2人には話したいし、卒業までには話すから・・・絶対話すから・・・!!」
う・・・・うん。?
どうした急に。唐突だな。
フミ子と私は顔を見合わせた。
あまり覚えてはいないがそれまで普通に大笑いするような話をしていたのだ。
病気とは全く無関係の話。
サト子がどう唐突だったかと言うと、
フミ子「昨日こんなことがあってさー」
黒子「マジで。ちょっとウケるんだけどw」
あっはっは!!
サト子「私、持病があって、2人には話したいし、2人には絶対卒業までに話すから」
てな感じ。
話の流れで言いたくなった・・・ではない。
「実は2人に話したいことがあるんだけど・・・」という前置きもない。
唐突すぎるぜサト子。
私もフミ子も「なんだ急に」って感じで、「わかったー・・・(??)」と返事をした。
しかしサト子はそれからも度々唐突に同じことを言うようになった。
「2人には話したいから・・・・卒業までには絶対話すから・・・」と。
自ら期限付き。
本当に急に言い出すので毎回私とフミ子は「うん・・・?わかった・・・?」という感じだった。
なんだろうねサト子ちゃん。
いつも急に言うよね。
精神的な病気って言ってるけど付き合っている感じだと全くわからないし。
言わなきゃ知らずに終わることだろうけど聞いて欲しいのかな。
てかなんで卒業までなんだろう。
まぁ卒業までに話すって言ってるし話したくなったら言うんじゃない?
フミ子とはそんなことを話していた。
そしてその日は私にだけ訪れた。