お嬢サト子の裏切り(10)サト子とフミ子
当時、サト子ともう1人仲良くしていた友人がいた。
フミ子(仮)という。
よく3人でつるんでいた。
サト子とフミ子は結構対照的だった。
サト子は身長160㎝以上でスレンダー。
目が大きくて美人。
高校生当時は髪も短くボーイッシュだったが、女優の杏に似ている。
フミ子は身長150㎝程度で少しぽっちゃり系。
顔も決して美人ではない。目が細く紫式部とか昔の人を思わせる顔立ちだ。
それでも女の子らしくしているため垢抜けていた。
そしてフミ子は内面がとても可愛いため、非常にモテた。
優柔不断で放っておけない感が男ウケするのもあっただろう。
(故に束縛されることが多いように見えたが)
ちなみにサト子は自分から狩に出向くタイプ。
出会いを求めてしっかりものにしてくる。
2人は容姿も内面も対照的だった。
3人で仲良しだったが、なんとなく私が感じていたのはフミ子よりサト子の方が通じ合うものがあるという点だった。
これまで散々サト子の悪口を書いてきたが、あくまで悪かった点をピックアップしてきただけで実際は仲良くしていた。
サト子にはシンパシーを感じる。
おそらくサト子もそう思っていたと思う。
そのせいかサト子は遠慮なくなんでも話してくる。
本当にもうなんでも赤裸々に。なんの前触れもなく語ってきたりする。
フミ子はリア充のイメージがあり、男女共に愛されるタイプだったため、少なくとも私とは違う人生を歩んできたんだなと思っていた。
そしてサト子のある発言をきっかけに、サト子とフミ子の間に亀裂が走ることとなる。