黒子の黒い腹のうち

ひいた男、ムカつく女。

お嬢サト子の裏切り(9)男の為に友達を利用する女④

kuroikuroko.hatenablog.com

 

サト子に利用され、かつてないほど怒っていた私は帰宅後2人の友達にメールをした。

 

うち1人は電話で話を聞いてくれた。

 

2人とも「ありえない。それよくその場で怒らなかったね」と言っていた。

 

現場で気持ちは抑えたがどうにも怒りがおさまらなかったので、翌日サト子にめちゃくちゃ文句を言ってやるつもりでいた。

 

 

翌日。

 

この日は体育の授業で近所の体育館を借りてバドミントンをする予定だった。

 

学校で朝一でサト子に会い一緒に体育館まで移動したがサト子は昨日の件に関しては何も言ってこなかった。

 

私も朝一でブチ切れるつもりはなかった。

 

これから一緒にバドミントンするのに気まずくなるつもりはなかった。

周りに気を遣わせるつもりもない。

 

キレるなら帰りだ。

 

2人になってしっかり怒りをぶつけてやろうと思っていた。

 

 

体育館では授業が始まるまで5〜6人で輪を作り体育座りで駄弁っていた。

 

もちろんこの中にサト子もいる。

 

そしてここでももちろん私は話題にするつもりはなかった。

 

関係ない人たちがいる前で空気を悪くしたくない。

 

ところが。

 

KYサト子が笑顔で口を開いた。

 

サト子「あ、黒子ぉ、昨日帰りに上の教室行くって言ったのって、アレ気を遣って川上君と2人にしてくれたんだよね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

サト子のバカヤロウ。

 

ここでその話を切り出されては引っ込めないじゃないか。

 

いくら空気を悪くするつもりがなくても、この場を和やかに済ませてしまってはサト子に怒りの気持ちは一生伝わらない。

 

”そっかやっぱり気を遣ってくれたんだね!ありがとう♡”で済まされては困るのだ。

 

しかたなく私は今ここで正直な気持ちをぶつけることにした。

 

 

黒子「違う。あんたらと一緒に帰りたくなかっただけ。」

 

サト子は目を見開いてちょっと固まった。

 

予想していた答えとだいぶ違ったんだろう。

 

「そうだよ、気にしないで☆」とか「2人きりにさせてあげようと思って☆」とか言うとでも思ったか。

 

私は怒りを一気にまくしたてた。

 

 

「ていうかなに?昨日のあれ。あり得ないわ。

なんであんたの恋のために私が使われなきゃいけないの?

なに友達利用してんの?

 

”私が川上君と話したいがために勝手に何時間も下で待ち伏せてる”みたいに伝えられてそれだけでも相当頭にきたのに帰る時間遅らせてまで話合わせてやったんじゃん。

 

ほとんどしゃべったこともない人と話すことなんかないっつーのに何聞けっていうの?

あんたは私を使って会話の口実作っただけで川上君との会話のフォローもなかったよね?

丸投げ?

 

しかもあんたが私に一緒に帰ろうって言ったんでしょ?

なのに2人きりで帰らせてくれ?

勝手に帰れば?

ていうか最初から2人きりになりたいなら思ってもないこと言わないでくれる?

 

私は元々あんたたちと一緒に帰るつもりなんか全然なかったけど」

 

 

だいたいそんなことを言った。

 

サト子はタジタジ。

 

途中で何度も「あー・・・」「ごめん・・・」と相槌を打っては次第に涙目になっていった。

 

事情を知る友達2人が「まぁまぁ;」と私をなだめに入ったくらい空気は悪くなった。

 

事情を知らないその他は苦笑い。

 

途中、友達2人が何度も「顔が怖いよ!(苦笑)」「落ち着いて!(苦笑)」とバドミントンのラケットで私の顔の前にガードを張ってきたが、それすらも腹が立った。

 

 

ほら。こうなるから嫌だったんだ。 

 

被害者なのにまるで私が悪いみたいじゃないか。

 

だからサト子と2人の時に話したかったんだ。

 

 

 

サト子はどんだけ友達に酷いことをしたのかしっかり理解したかは定かではないが、ひとまず泣きそうになりながら謝ってはくれた。

 

その後のバドミントンは非常にやりにくかった。

 

ほら。だから帰りに話したかったのに。

 

バカサト子。

 

 

 

この日サト子はどうにも居心地悪そうで、終始挙動不審で私を怖がっていた。

 

私はブチ切れた後は普通にしてやったし、その後いつもの関係に戻るのも案外早かった。