面倒なバツイチ男(15)黒子、2度目のバカをする。
ある土曜の夜。
いつもは彼氏の家にいる頃だが、その日は自宅にいた。
基本的に毎週末には彼氏の家にいたが、その頃から会うのは2〜3週に一度のペースになっていた。
その夜部屋でくつろいでいると、突然電話が鳴った。
M氏である。
ケータイ操作中だったのでタイミング悪く取ってしまった。
M氏は特にコレといった用があったわけではなく、出張先の近況などを話したかったそうで。
うろ覚えだが、そろそろ出張が終わりそうだという話で電話をしてきたと思う。
私がその会社を辞めて4ヶ月程経ったときだった。
直接話すのはものすごく久々だった。
ここで私はM氏に対して2度目のバカをする。
休日で自分の部屋。
電話を切る理由が思いつかなかった。
適当に嘘をつけばいいものの思いつかなかった。
そしてM氏の話は長い。
その時の感情まで全部話す。
重い。
だが私も普通に話をしてしまった。
同じ会社で隣の席にいた時のように、普通に雑談してしまったのだ。
気づけば2時間程たっていた。
何してんだ黒子。
1つ言い訳をすると、「じゃぁまた」とか「お仕事頑張ってくださいね」とか、それで話が終わるように何度か仕向けたが、M氏は「でも○○なんだよねー、それでさ」などと話を続けた。
これは計算なのか天然なのかKYなのか分からない。
電話を切りたそうだと気づいてくれない。
気づけば2時間。
最後は「わ、もうこんな時間!!」などと大袈裟に驚いてみせた。
それでも休日だからかM氏はなかなか電話を終わらせる雰囲気はなかった。
マジ卍。
その後、明日予定があるとかもう寝る時間だとかなんとか言ってようやく切った。
やはりM氏は恋愛においてグイグイくる自己中のようだ。
しかしこれから先がホントの修羅場だった。
つづく