黒子の黒い腹のうち

ひいた男、ムカつく女。

面倒なバツイチ男⑼ 不本意ながら色んな事で助けてもらったが。

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終業後、全体に挨拶をし、鉢植えの大きなお花をいただいた。

 

出張組にお菓子を送りたいと部長に話すと、社内便でお菓子は送れないからと、部長はM氏を呼びつけた。

 

「お前、あっちに帰るときに黒井さんのお菓子持って帰れ」

 

2箱もあるのに荷物になってM氏に申し訳なかったのと、M氏に余計な恩を売りたくなかったのとで、ここでもちょっと複雑な気持ちになったが、他に手段がなかったためお願いした。

 

 

その後、送別会の会場にはM氏と移動した。

 

周囲のほとんどが出張中で空席だったため自然とそうなった。

 

いただいたお花が結構な大きさで、最終出勤で他にも荷物があったため大荷物となった。

 

それを見たM氏がお花を持ってくることになった。

 

こちらも正直言うと余計な恩を売りたくなかったため、ありがたいやら迷惑やらで複雑な気持ちだった。

 

 

そして送別会。

 

M氏も「これだけアウェーな飲み会は初めて」というほどまぁ見事に部外の人たちばかりが集まっていた。

 

幹事の新卒女子が「飲み会のはじめ方がわからない」とM氏にSOSを出すと、アウェーなのにM氏は快く開始の挨拶をしてくれた。

 

 

そして数時間後に飲み会もお開きとなり、各々帰る準備をしていたところ、M氏が勝手に私の荷物をいくつか持ち出した。

 

いやいやちょっと待て。

 

荷物持ちのつもりだろうが、勝手に持たれるとなんか嫌だ。

 

それに帰る方向も逆だ。

 

「Mさん、帰りは家の方向が真逆なので荷物持っていただかなくても大丈夫です。」

 

と言って手を差し出してみたが、

 

「いやいいよ、持つよ」

 

と言われ、M氏は荷物を渡そうとしなかった。

 

いいよってよくねぇよ。

 

店を出ればさよならだと思っていたが、なんだか嫌な予感がしてきた。

 

 

つづく