黒子の黒い腹のうち

ひいた男、ムカつく女。

面倒なバツイチ男⑺ 間違いない

kuroikuroko.hatenablog.com

 

話は少し遡る。

 

M氏が私に好意を持っているようだと思ったのは、日常の中でも態度が明らかに変わったからである。

 

派遣されたばかりの時は、本当にこちらには全く興味がないという感じで、質問したことにだけ答え、笑顔も見せない人だった。

 

前の記事に書いたがこちらでも一応書いておくと、M氏はいい人だ。

 

普通に話す分には問題ないし、仕事で困ったことがあればお世話になることが多い。

 

上司からも期待されているし、周囲からの信頼もある。

 

ただ、恋愛感情が入ると面倒なのだ。

 

 

 

M氏はコンビニで朝ごはんを買ってきて、仕事をしながら食べる。

 

お昼はチャイムと同時に離席し、20分ほど後に戻ってきて、残りの休み時間は自席に突っ伏して寝ていた。

 

どうやら食堂に行って食べ終わったらさっさと戻ってきているようだった。

 

私は自席でお昼を食べていた。

 

 

ある日、M氏は朝から忙しかったようで、コンビニで買った朝ごはんを食べる暇がなく、それがそのままお昼ごはんとなった。

 

当然自席で食べるので、隣の席では私がお昼を食べている。

 

ずっと会話していたわけではないが、少し雑談したりもした。

 

 

そしてそんな日が何日か続いたが、特に朝ごはんが昼に持ち越しになったというわけでもないのに、それ以降M氏は食堂へは行かず、自席でお昼を食べるようになった。

 

その頃から、私と話す時のM氏の目がキラキラしているように見えた。

 

そこからM氏のわかりやすい寒い発言が増えた。

 

 

当時私はロングヘアだった。

 

美容院へ行きたいとかそんな話だったと思うが、いつもショートなのでいい加減バッサリやりたいと話すと、

 

「でも、ロングすごく似合ってるよ」

 

と目をキラキラさせて笑顔で言われた。

 

言葉だけだとただ褒めてくれたように思えるが、あの顔と言い方がちょっと下心を感じ、初めて気持ち悪いと思った。

 

そして、M氏が忙しくもないのに自席でお昼をとるようになったのは、私と話したいからではないかと思うようになった。

 

「最近食堂行かないんですね」と聞いてみると、

 

「食堂行ったって同期のつまんない愚痴聞くだけだもん。」

 

と。そして、

 

「それに、黒井さんと話してる方がずっと楽しいよ」

 

と、また目をキラキラさせて言われた。

 

 

 

予感が的中した。

 

まいったなと思った。

 

こういうことを恥ずかしげもなくストレートに言うのだ。

 

 

私は一緒にお昼を過ごしているつもりはなかった。

 

お昼を自席で食べていただけだったし、隣の席なので肩を並べて食べていることにはなるが・・・

 

ぶっちゃけ昼休憩は誰にも気を遣うことなく一人でゆっくり過ごしたい方だった。

 

M氏が私と話したくて自席でお昼をとっているのなら、今後ものすごく気を遣うし面倒だと思った。

 

 

こんな発言が重なり、これは間違いないだろうと思うようになった。

 

 

つづく